使役犬(しえきけん)と呼ばれる「働く犬」達 | WePet-プレミアムペットフード通販

使役犬(しえきけん)と呼ばれる「働く犬」達

豆知識

使役犬(しえきけん)と呼ばれる「働く犬」達

11月23日は「勤労感謝の日」です。起源は五穀豊穣を祝うためのお祭りで、働くことに感謝し、国民が互いに感謝しあう日とされています。
人はそれぞれの役割を持って仕事をしていますが、私たちと同じように人々のために働いている犬達がたくさんいます。
使役犬の多くは訓練を受け、その仕事のエキスパートとして人の手助けをし、時には人以上に活躍して現場を支え、私たちの力になってくれます。
今日はそんな「使役犬」に目を向けてみました。

身体障がい者を支える犬達

身体障がい者補助犬法という法律の下、新しく作られた「身体障がい者補助犬(補助犬)」という言葉があります。
これは、盲導犬・介助犬・聴導犬の総称で、どの犬達も特別な訓練を受けた働く犬達で、愛玩としてのペットではありません。
そのため、ペット同伴不可の公共施設や飲食店にも入ることが許されています。

身近なところでよく知られているのは盲導犬です。英語では「guide dog(ガイドドッグ)」と呼ばれ、目の不自由な方の生活を支えています。
盲導犬になるにはパピーの頃から盲導犬になるための育て方としてパピーウォーカーの家庭で生後10ヶ月までを過ごし盲導犬育成プログラムや訓練を経て、立派な盲導犬として巣立っていきます。現在848頭の盲導犬が全国で活躍しています。

一方「介助犬」の歴史はまだ浅く、25年がたった今でも全国で実働している介助犬はわずか53頭です。落ちたものを拾ったり、物を持ってきたり、さらには着替えの補助をするなど、肢体の不自由な方々をサポートすることを仕事としていますが、訓練施設も少なく、介助犬を必要として育成を待っている方々のところに届いていないのが現状です。

「聴導犬」も同様に実働数は少なく、全国で58頭の犬達が活躍していますが、2000万人といわれる難聴者の方々を支えるにはとても少ない頭数です。
室内ではチャイムの音や携帯の着信音、調理器具の終了音や赤ちゃんの泣き声を教えることで、暮らしの中での気づきを与えます。また、屋外では聴導犬と一緒にいることで聴覚障害者と気づいてもらうことができるので、電車内での緊急アナウンスや防災放送の内容を周囲の方から教えてもらうことができます。
(実働数:2022年10月現在 特定非営利活動法人 日本補助犬情報センター発表)

追跡や救助で人々を救う警察犬

仕事をしている姿を見かけることは少ないですが、人々の緊急事態に欠かせないのが警察犬です。
「警察犬」はその名の通り、警察官と一緒に仕事をしている犬達で、私たちのピンチを救い、警察官の捜査をサポートするために働いている犬達です。警察犬には様々な認定基準があり、一般家庭で育てられた犬達でも警察犬になることができます。

「直轄警察犬」は警察で飼育され、訓練を受けながら管理されている公認警察犬です。幼いころから適正のある犬を選抜し、日々訓練を繰り返しながら仕事に従事するエリート犬へと育て、人々の生活の安全を守るために活躍します。主に捜索や犯人逮捕の追跡などの仕事に従事します。
一方で「嘱託警察犬」は一般家庭で飼育されているペット達が、審査会での基準をクリアして警察犬と同様の仕事に従事する認定警察犬です。

危険な任務より主に迷子や行方不明者の捜索救助に従事することが多いようです。直轄警察犬は認定されている犬種があり、シェパードやラブラドールレトリーバーがその犬種ですが、嘱託警察犬はそれ以外の犬種でも認定してもらうことができます。そのため、トイプードルのような小型犬が活躍することもできます。

麻薬探知犬・動植物検疫探知犬

麻薬探知犬や動植物検疫探知犬は主に空港や港の税関、国際郵便局などで働き、海外から到着した手荷物や郵便物などに、日本に持ち込んではいけない不正薬物や食肉、植物などが紛れていないかを見つける犬達です。特殊な訓練を受け、ハンドラーである職員達と力を合わせて水際対策を行っています。

牧畜犬・牧羊犬

牧場で活躍する姿が見られる牧畜犬のウェルシュ・コーギーや、牧羊犬として活躍するボーダーコリー、シェットランドシープドッグが有名です。
ヒツジや牛の群れを上手にまとめて、外に出したり、どこかに行かないように見張ったりしています。小屋に戻すときも誘導しながら走り回り、1頭残らず戻していく姿は圧巻です。

猟犬

現在活躍している猟犬は鹿やイノシシなどの獣害駆除のハンター達と一緒に山の中で活躍する猟犬たちです。
セッターやポインターなどの鳥猟犬や、ダックスフンド、ビーグル、ジャックラッセルテリアなど今は猟犬というより、ペットとして暮らしている人気犬種も多くいます。

仕事をする犬達の楽しみとは

仕事を担う犬達を育てるハンドラーやトレーナーから話を聞くと、「犬達にとって訓練は楽しい事と思えることが大切です」といいます。
辛いことは続かないですが、1つのミッションをクリアした時にたくさん褒めてもらって喜びを感じながら、人と力を合わせて頑張ることにやりがいを感じる犬へと育てます。

そしてトレーナーさんやハンドラーさんは一様に訓練以上に大切にしていることは犬達の健康管理と口をそろえます。仲間として犬達を信頼し、大切に思っていることが伺えます。私たちを支えてくれる「働く犬達」に感謝の気持ちを持ちながら応援していきましょう。

ライター:今井由江

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