【獣医師監修】プロバイオティクスについて解説!ペットに対する効果とは
健康志向の高まりとともに、「腸活」や「腸内環境」という言葉を耳にする機会が増えてきました。
その中でもプロバイオティクスは腸内フローラ(腸内細菌叢)のバランスを整え、消化機能や免疫力をサポートする働きが注目されています。
プロバイオティクスの意味と効果
プロバイオティクス(Probiotics)は、「十分量を摂取したときに宿主に有益な効果を与える生きた微生物」とFAO(国際連合食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)が定義しています。
主な効果は以下の通りです。
- 腸内環境の改善
- 善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を抑える。
- 下痢や便秘の改善
- 特定の菌株は急性下痢症や抗菌薬関連下痢症の改善に有効。
- 免疫機能のサポート
- 免疫機能を調整し、感染症予防に寄与。
- アレルギー反応の軽減
- 乳幼児のアトピー性皮膚炎の症状軽減に寄与する可能性。
代表的なプロバイオティクス
乳酸菌:腸内で乳酸を生成し、悪玉菌の増殖を抑える。
ビフィズス菌:大腸に多く存在し、腸内環境を整える。
プロバイオティクスは、サプリメントなどから日常的に摂取することができますが、すべての菌株が同じ効果を持つわけではないため、科学的に効果が証明された菌株を選ぶことが重要です。
プロバイオティクスとプレバイオティクスの違い
プロバイオティクスとは
定義:生きた微生物(例:乳酸菌やビフィズス菌)。
働き:善玉菌を直接補給し、腸内環境を改善する。
代表例:ヨーグルト、発酵食品、サプリメント。
プレバイオティクスとは
定義:善玉菌の栄養源となる食品成分(例:オリゴ糖や食物繊維)。
働き:善玉菌を増殖させ、腸内フローラを健康的に維持する。
代表例:フラクトオリゴ糖、イヌリン、ガラクトオリゴ糖。
犬猫への影響
プロバイオティクスによる影響腸内環境の改善が動物の健康に役立つことは、様々な報告から確認されつつあります。
人や動物の下痢に対し、最も効果的であり、そのメカニズムはプロバイオティクスによる腸内環境の正常化です。
また、がんの発症抑制やアレルギ一症状の軽減、感染症の予防、免疫増強など種々の効果が期待されるため、何らかの疾患はなくとも、老齢犬に対してはプロバイオティクスの長期投与が推奨されています。
参照:犬猫にプロバイオティクスは必要か
まとめ
プロバイオティクスは腸内の善玉菌を補給し、腸内環境や免疫機能をサポートします。
腸内環境の健康は全身の健康にもつながります。
日常生活にプロバイオティクスを上手に取り入れ、健康維持に役立てましょう。
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獣医師:丸田 香緒里
◆丸田 香緒里 プロフィール
日本大学卒。動物病院勤務後、「人も動物も幸せな生活が送れるためのサポート」をモットーにAnimal Life Partner設立。ペット栄養管理士、ホリスティックケア・カウンセラー、メンタルケアカウンセラーなどの資格を生かし、病院での診療や往診のほかに、セミナー講師やカウンセリング、企業顧問、製品開発など活動は多岐にわたる。
HP:http://animallifepartner.com/