【獣医師監修】ペットの骨折の原因と対策、愛犬の健康を守るために知っておくべきこと
骨折をすると、手術や入院が必要になることもあり治療費が高額となってしまいます。
飼い主にとって大きな負担となり、治療期間が長くなるため、愛犬に辛い思いを長くさせてしまうことになります。骨折は、飼い主の気配りや工夫で防げる場合も多い怪我です。今回は、大切な愛犬の骨折について解説します。
ペットの骨折
骨折は、日常生活の中で起こりうる怪我の一つです。単に骨が折れるだけではなく、周囲の筋肉、神経、血管にも影響を与える可能性があり、運動能力に直接影響を及ぼしてしまいます。
骨折の原因
骨折の主な原因としては、高いところからの落下、過度の運動、骨を弱らせる特定の疾患や栄養不足などが挙げられます。
特に活動的な若い子や、骨密度が低下する高齢の子では、骨折のリスクが高まります。
症状と見分け方
骨折の典型的なサインには、歩行困難、足の引きずり、腫れや痛みがあります。骨折部位を守るために、犬がその部位をなめたり噛んだりすることもあります。
また、骨折すると、通常よりも攻撃的または神経質になることがあります。これらの症状を認識し、早期に獣医師の診断を受けることが重要です。
骨折の治療
骨折の治療方法は、骨折の種類や重度によって異なります。レントゲンやCTスキャンなどの画像診断で確認し、軽度の骨折の場合は、固定や安静による治療が一般的です。重度の骨折では、手術が必要となることもあります。
治療費用
骨折の治療費用は骨折の種類や治療法によって異なります。
単純な固定治療の場合、数千円から数万円程度が一般的ですが、手術が必要な場合は数十万円に上ることもあり、診断、手術、入院、アフターケアなどの費用を考えると、ペット保険への加入を検討しても良いでしょう。
ペット保険に加入している場合、治療費用の一部がカバーされることがあります。
骨折しやすい犬種・年齢
骨折のリスクはペットの種類(犬種)、年齢によって異なります。大型犬はその体重から骨にかかる負担が大きいため、骨折しやすい傾向にあります。
若いペットは活発で怪我をしやすく、高齢のペットでは骨が弱くなっているため、いずれも注意が必要です。
骨折を防ぐ方法
骨折の予防には、日常的な注意とケアが不可欠です。
適切な運動による筋力の強化、バランスの良い食事による骨の健康維持が重要です。
高い場所から飛び降りるのを防ぐ、散歩中に適切なリードを使用するなど、日々の行動を見直すことも予防につながります。
家具や床材を見直すことも大切です。ローソファーを使用して段差を減らしたり、床を滑りくくすることも骨折防止になります。
また、定期的な健康診断を受けることも、ペットの健康管理には欠かせません。ペットとの生活を安全で快適にするためには、飼い主としての責任と愛情が不可欠です。
まとめ
犬の骨折は避けられない事故から起こることもありますが、適切な予防と早期の対応によってリスクを軽減できます。
愛犬の健康と幸せを守るために、飼い主として知識と対策を身につけ、日々のケアに励みましょう。
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獣医師:丸田 香緒里
◆丸田 香緒里 プロフィール
日本大学卒。動物病院勤務後、「人も動物も幸せな生活が送れるためのサポート」をモットーにAnimal Life Partner設立。ペット栄養管理士、ホリスティックケア・カウンセラー、メンタルケアカウンセラーなどの資格を生かし、病院での診療や往診のほかに、セミナー講師やカウンセリング、企業顧問、製品開発など活動は多岐にわたる。
HP:http://animallifepartner.com/