【獣医師監修】子猫の病気予防について
子猫の病気予防について
お家に子猫を迎えた方は、少しでも長く健康で一緒に過ごしたい。そう思いますよね。
長寿の秘訣は、病気の早期発見と早期治療です。
どんな症状の時に何を疑う必要があるのか?緊急で病院に行った方がいいのか?
今回は子猫に起こりやすい症状をお話していきます。
下痢
子猫のうちはウンチが緩くなってしまう軟便や下痢が見られることが多いです。
正常な猫のウンチは猫砂やペットシーツにほとんどつかないコロっとしたものです。
拾い上げた時に形がつぶれるようなものはやや軟便と考えてもいいでしょう。
子猫、特に保護した猫ちゃんの場合、おなかの中に寄生虫を持っていることも多いです。
また、寄生虫がいなくても、腸内細菌のバランスが崩れてしまって下痢を起こすことがあります。
1回の軟便であれば様子を見ても構いませんが、軟便が続いたり、便の回数が増えてしまうような場合には、新鮮な便をサランラップなど水分が吸収されないようなもので包み動物病院へもっていきましょう。
疑われる病気:回虫症、条虫症、コクシジウム症、ジアルジア症、カンピロバクター性下痢、クロストリジウム性下痢
治療法:寄生虫駆虫薬の投薬・塗布、抗生剤投薬、下痢止めや整腸剤の投薬、重度の場合には皮下補液など
くしゃみ・鼻水
風邪様の症状は、猫ではよくみられる症状です。
母猫からヘルペスウイルスをもらっている場合免疫力低下や体調不良により定期的に発症します。
伝染性鼻気管炎として猫の混合ワクチンに含まれる病気ですが、ウイルス保有の個体の場合、発症の重症化を抑える役割はしますが、発症自体を抑えることはできません。
飛沫や鼻汁にウイルスが含まれるため。同居の猫がいる場合、感染しないように気を付ける必要があります。
また、症状が重度の場合、鼻汁により鼻がふさがれ、呼吸困難や嗅覚低下による食欲不振などがみられる場合があります。
疑われる病気:伝染性鼻気管炎
治療法:抗生剤投与、抗ウイルス剤投与
嘔吐
嘔吐の症状は、どのタイミングでどのようなものを吐いたか?ということが重要です。
・空腹時の黄色い液・泡
空腹性の嘔吐はそれほど心配がありませんが、食事のタイミングの変更が必要です。
2食の場合は、3食にするなどしてみましょう。
1日に与える総量を決めて、それを何回に分けるか?というふうに考えると体重はあまり気にせず食事回数の変更が可能です。
毛玉
換毛期となる季節に多く見られます。
少量の液体と、筒状になった(便のような形)毛玉が吐き出されます。
回数が多くなければあまり気にすることはありませんが、頻回の場合は対策が必要です。
毛玉ケアの効果のあるフードやサプリメントを併用することで回数を減らすことができます。
食後すぐのフード
食欲旺盛な子に多く見られます。
ドライフードを勢いよく食べることで胃で拡張し、吐き出してしまう状態です。
一度に与える量を減らしたり、事前にふやかすことで防ぐごとができます。
いずれの症状も、回数が少なく、すぐに収まってしまう場合には様子を見ても大丈夫ですが、長期間同じ症状が続く場合には必ずかかりつけの先生に見てもらいましょう。
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獣医師:丸田 香緒里
◆丸田 香緒里 プロフィール
日本大学卒。動物病院勤務後、「人も動物も幸せな生活が送れるためのサポート」をモットーにAnimal Life Partner設立。ペット栄養管理士、ホリスティックケア・カウンセラー、メンタルケアカウンセラーなどの資格を生かし、病院での診療や往診のほかに、セミナー講師やカウンセリング、企業顧問、製品開発など活動は多岐にわたる。
HP:http://animallifepartner.com/