ネコの恋について
普段はおとなしい飼い猫が発情期を迎えて、突然大きな声で鳴きだしたりトイレを失敗しだしたり、いつもと違った状態になることに困惑される方もいるのではないでしょうか。ネコちゃんの発情について知って、対策を考えていきましょう。
春の季語、だけど最近では通年
うらやまし思ひ切る時猫の恋
作:越智越人(1656〜1739)
「猫の恋」は春の季語とされています。季節繁殖動物で日照時間によって雌猫が繁殖時期を迎えるネコは、俳句にもよく登場しています。ですが、実際の繁殖時期は春だけではなく、日本では1~8月がシーズンとなり、1年に2~4回ほど発情期を迎えます。また、人工照明が日照時間にカウントされることもあるので、人間の身近にいるネコちゃんの発情期は季節とはあまり関係なくなっているのが現状です。
メス猫の発情
発情前期→発情期→発情後期→発情休止期この発情サイクルを14日~21日程度、年に2~4回ほど繰り返します。
発情期のメス猫がとる行動
・いつもと違った大きな声で鳴く
・くねくね人や家具にすり寄ってくる
・食欲がなくなる
・オス猫に優しくなる
・オス猫のようにおしっこをスプレーする
・トイレ以外の場所でおしっこする
オス猫の発情
オス猫にはメス猫のような発情周期はなく、発情したメス猫に影響を受けることによって発情期を迎えます。
発情中のオス猫がとる行動
・いつもより大きな声で鳴く
・人の足やモノに馬乗りになる
・スプレーのようにおしっこをまく
・脱走しようとする
・攻撃的になる
一番の解決策は避妊、去勢手術
発情時のネコちゃんの行動は本能によるものなので、人間がコントロールすることは難しいです。あまり大きな効果は期待できませんが、発情時の問題行動に悩んでいるのなら、対策としては以下のようなものがあります。
・たくさん猫じゃらしなどで遊んだりキャットタワーなど運動できるように環境を整えたりして、疲れさせてあまり鳴かないようにする。
・発情を刺激しないために、甘えてきても必要以上にかまわない。
・トイレシートを活用してスプレーおしっこ対策をする。
ですがやはり、一番の解決策は動物病院で去勢手術、不妊手術を受けることでしょう。手術することで発情の問題行動がおさまるだけでなく、生殖系の病気の予防にもなります。発情期は一緒に暮らしている飼い主さんだけでなくネコちゃんも大変なストレスにさらされています。ネコちゃんの発情行動にお悩みの飼い主さんは、ご自身の生活の質はもちろんネコちゃんのストレス対策のためにも、一度動物病院に相談してみてください。
かわいいネコちゃんと快適な暮らしを楽しんでください♪